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会社理念「給料を正座で親に感謝」が、きれいごとな理由

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突然ですが非モテの皆様、親孝行してますか? 「なんだか気恥ずかしい」とか「具体的になにをすればいいのかわからない」とかで、気持ちはあるけどなかなか実践できない人も多いのではないでしょうか。

そんな、したくてもなかなかできない親孝行ですが、なんと世の中には、親孝行を理念に掲げ、社員に親孝行を義務づけている会社があるというのです。

したくてもできない親孝行を、会社が具体的に教え、義務づけてくれる……。一見素晴らしい理念に思えますが、幾つかの疑問が湧き上がってくるのも事実です。「親がいない人はどうするの?」とか「親孝行って義務感からするものなの?」とか、もっと根本的に「そもそも親孝行って絶対にしなければならないの?」とか。

「親孝行の必要性」について、筆者の考えを述べてみたいと思います。

■初任給で必ず親孝行しなければならない会社

まずは、社員に親孝行を義務づけている会社について。

「ダイヤモンドオンライン:社員に「親孝行」を義務づけ 親への感謝が好業績を生む?」(参考記事参照)によると、とある和食レストランを展開する会社が「親孝行」を経営理念に掲げ、日々の生活のなかで社員に実践するように指導している、とのこと。この会社では、初任給を使って必ず両親に親孝行することが義務づけられており、その際、

「お父さん、お母さん、このお給料をいただくことができたのは今まで育てていただいたおかげです」

と板の間に正座して感謝の気持ちを伝えなければならないそうです。しかも、入社直後の泊まり込み新人研修で一連の流れを練習する、という徹底ぶり。

なぜここまで徹底して親孝行を義務づけるのでしょうか? この会社の社長は、

「会社の経営方針がぶれないようにするため」

と語っています。中学卒業直後に母を失くしてしまい「親孝行できなかった」という後悔の念がある社長は、

「もし母が生きていて日々の自分の仕事を見たとき、母が近所の知り合いに自慢できるかどうか」

を念頭に置いて会社の経営をされているそうです。

■親孝行は絶対にしなければならないのか

筆者は、この理念に疑問を感じます。

「親がいない人はどうするんだ?」という疑問に対しては臨機応変に、育ての親に孝行するとか、空に向かって「お父さん、お母さん、生んでくれてありがとう」と感謝するものと解釈します。もし「両親が健在でない人は採用しない」というのであれば重大な人権問題ですが、まさかそんなことはしないだろうと信じています。疑問はそこではありません。

筆者が思うのは「絶対に、なにがなんでも、親には感謝し、孝行しなければならないのだろうか」ということです。

■世の中、良い親ばかりとは限らない

例えば、児童養護施設で育った人。両親と死別した人なら素直に、空に向かって「生んでくれてありがとう」と言えるかもしれません。

しかし、身勝手な親に捨てられた人は、果たして素直に「生んでくれてありがとう」と思えるでしょうか。また、捨てられはしなかったものの、ひどい虐待を受け続けた人は? それでも無条件に感謝し、孝行しなければならないのでしょうか?

もちろん生んでくれたことに対して、誰でも一定の感謝の気持ちはあるでしょう。しかし生まれた後に蓄積される恨みや怒りが、感謝を超える場合だってあると思うのです。

筆者の友人に、父親が多額の借金を背負って蒸発した人がいます。保証人云々の細かい話は聞いていませんが、結果として彼は通っていた学校を辞め、昼夜を問わず働き通して父親の借金を返し続けています。「父親には恨みしかない」と言う彼に、筆者は「それでも親には感謝するべきだよ」とはとても言えません。

「親には感謝するのが当たり前」と頭ごなしに言う方には、少しばかり、広い視野を持って頂きたいなと思うのです。(藍華カヲル)

(参考記事)
ダイヤモンドオンライン:社員に「親孝行」を義務づけ 親への感謝が好業績を生む?(http://diamond.jp/articles/-/11409)■あなたにオススメの記事!


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